暗殺少女
□第9話
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1年生の初めの頃は、私はまだE組ではなかった。
だけど私は本校舎の重圧に耐えきれなかったのだ。
常に転落と隣合わせのそこは、とても重く息苦しい世界だった。
もともと自由が好きな私にとってそれは悲しいほどに色の無い世界に見えた。
この学校はテストの点数が悪くなったり素行不良なんかでE組に行けるらしかった。
山登りが大変らしいけど、私には体力もあるし、運動も好きだ。
その点に関しては問題なかった。
お母さんに相談したとき、せめてテストの点数は落とさないようにと言われた。
つまり、どれだけテストの点数が良かろうがE組にいかざるを得ない行為をしなくてはならなかった。
私はたくさん考えた。
テストの点数を落とさず、かといって暴力沙汰は停学の恐れがあったのでできなかった。
そもそも、暴力なんて奮ってはダメだ。
特に、意味もない暴力は……。
一生懸命考えた挙句に私はある作戦を思いついた。
私はある日それを実行した。
その次の日から私は晴れてE組となったのだ。
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私は、大量のボンドを買ってきた。
そして、校長先生がいない間に校長室に忍び込み、イスに思いっ切りぶっかけた。
すべて使い切った。
私はそのまま机の下に隠れ、校長先生が来るのを待った。
丁度電話をしながら校長室が入ってきて、電話を切ると同時にイスに座った。
だから気付かなかったのだ。
校長先生のイスにボンドをかけるバカな輩はきっといないから。
この時の緊張は今でも忘れません。
今までの人生で1番緊張しました。
グチャっ……
と音が聞こえ、私は机の下から飛び出した。
ドッキリ大成功!!
というプラカードを持って……。
さすがに一時は退学の危機にもなった。
だけど、テストの成績が優秀だった事から退学にはならず、E組に落とされたのだ。
ドッキリ大成功なんて、我ながらバカだと思う。
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ピピピピ…ピピピピ…
「!?」
突然鳴った目覚まし時計に驚く。
「あ…夢か……なんだか懐かしい夢だなぁ…」
アーニャはそう微笑んで大きく伸びをした。
カーテンを開けると、眩しい朝日が部屋に射し込んだ。