暗殺少女

□第14話
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いよいよ中間テストだ。

本当は、寝ないで復習をしていようかと思ったんだけど、あの竜巻の後、殺せんせーに言われたのだ。

テストできちんと力を発揮するには、睡眠を充分にとることが大切だ、と。

だから、昨日は早く寝た。
いつもは12時くらいに寝るのだけど、昨日は9時に寝た。

そのおかげか、今日は目覚めも良くて頭もすごく冴えている。

問題もどんどん解けるのだけど……


私は目の前の教卓でコツコツと指で音を立てたり咳払いをしている大野先生を見た。

正直、気が散るからやめて欲しいのですが…。


「E組だからってカンニングなどするんじゃないぞ

俺達本校舎こ教師がしっかり見張ってやるからなー」


そう言う大野先生を無視して、また問題に目を通した。

今は数学だ。得意でも苦手でもないけど、どちらかと言えば苦手の分類に入るかもしれない。

……けど、今回は殺せんせーに隅から隅まで教えて貰った。

苦手なひっかけ問題も、応用問題も、全部丁寧に教えて貰った。

だからきっと、大丈夫だ。

私なら、大丈夫だ。



......................................................



殺せんせーは崖の上から街を眺めていた。

対先生用ナイフが飛んでくるが、避けてしまう。


「本気なの?クラス全員50位以内に入らなければ出ていくって」


ナイフを投げたのはイリーナだった。


「はい」

「出来るわけないじゃない!!
こないだまで底辺の成績だったんでしょあの子ら!!」

「どうでしょう
こないだまでは知りませんが、今は私の生徒達です」


殺せんせーはナイフをハンカチで拾い上げる。


「ピンチの時にもちゃんと我が身を守ってくれる

私が彼等に授けているのはそういう武器です」



......................................................



音でわかる。

皆もどんどん問題を解いてる……!

私だけじゃない。殺せんせーに教わった事は皆生きてる!!

殺せんせーが教えてくれた、どんなに難しい問題でも、必ず基礎さえ出来ていれば考える事は出来るのだと。

私は、目の前の問題がまるでアジになったように見える。

大丈夫。落ち着いてよく見てみれば、私には…私達にはどんな問題だって捌ける!
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