暗殺少女
□第16話
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~修学旅行暗殺計画~
2日目と3日目の判別行動時にプロの狙撃手が狙撃を行う
殺せんせーはそれぞれの班を順番に回って付き添う予定
各班は狙撃手の配置に最適なスポットへ誘い込むべし
私たち4班は、午後Cつまり、最後の班だった。
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「…1日目ですでに瀕死なんだけど」
「新幹線とバスでよってグロッキーとは…」
殺せんせーの弱点G
乗り物で酔う
殺せんせーがまさか、乗り物酔いしてあんなに萎れてしまうとは…
私は旅館のソファーにぐったりとしている殺せんせーを盗み見る。
なんというか、可哀想というか…。
いつも余裕の殺せんせーを見ているから、辛そうにしているとこっちまで辛くなってきそうです…。
「大丈夫?寝室で休んだら?」
「いえ…ご心配なく」
グロッキー状態の殺せんせーに心配した言葉をかけながらさりげなくナイフを当てようとしているひなたちゃんはやはりすごいと思います。
私なんて、普段から暗殺しようなんて思わないのに、さらに先生がこんな状況だからある意味では、これで殺れたとしても少しズルなような気がしてしまう…。
暗殺にズルも何もないのか…。
「先生これから1度東京に戻りますし
枕を忘れてしまいまして」
(((あんだけ荷物あって忘れ物かよ!!)))
殺せんせーの弱点H
枕が変わると眠れない
「どう神崎さん?」
隣のカエデちゃんの声でふとそちらに視線が戻される。
そっか、そういえば有希子ちゃん…
「日程表…まだ、見つからないの?」
「アーニャちゃん…そうなの、確かにバッグに入れていたのに
…どこかで落としたのかなぁ」
「神崎さんは真面目ですからねぇ
独自に日程をまとめていたとは感心です
…でもご安心を先生手作りのしおりを持てば全て安心」
そう言って先生は分厚い手作りのしおりを差し出した。
…いや、神崎さんはそれを持って歩きたくないから日程をまとめていたのでは…。
そもそも、そのしおりをバッグに入れてしまえば他のものが入らなくなるくらい場所をとる。
(さすがに、私も置いていこうかな…)
私はそんな事を考えながら、また有希子ちゃんの方を向いた。
…見つかるといいな…だけど、どこにあるのか検討もつかないのに私にできることは無い。
また何も出来ない自分に、少しモヤモヤした気持ちを募らせるのだった。