暗殺少女

□第9話
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授業が始まってすぐ、殺せんせーとビッチ先生は倉庫に歩いていった。


「……おいおいマジか。2人で倉庫にしけこんでくぜ」

「……なーんかガッカリだな殺せんせー
あんな見え見えの女に引っかかって」

「……」


確かに、いつもの殺せんせーと比べると冷静じゃないっていうか…。
どう表現したらいいのか難しいけど、いつもならきっとこんな事に引っかからないのだと思う。

だけど、弱点がおっぱいじゃ仕方ないのかな…。

私は殺せんせーとビッチ先生が消えて行った倉庫を見た。


「…烏間先生。私達……
あの女の事好きになれません」


メグちゃんが皆の言葉を代表して烏間先生に伝える。


「……すまない、プロの彼女に一任しろとの国の指示でな

だが、わずか1日で全ての準備を整える手際
殺し屋として一流なのは確かだろう」


先生は腰に手を当ててそう言った。

きっと、烏間先生も気付いていたのだろう。

皆がビッチ先生を嫌っていることも、授業をまともにやっていないことも。

だけどら私達には解決する術がないのだ。

これは国の命令だから…。

私達に地球の運命が握られているとはいえ、こんな子供たちよりも適正している大人は大勢いる。

すると、突如倉庫から銃声が聞こえた。


「ビッチ先生…何を……」

「暗殺だ…アイツが仕組んだな……」


烏間先生はつぶやいた私にそう答えた。


「いやああああああああ!!」

「「「「!!」」」」


突然倉庫からビッチ先生の悲鳴がこだました。


「な、何!?」

「銃声の次は鋭い悲鳴とヌルヌル音が!!」

「いやああああ」


ビッチ先生の声は時間とともに弱々しくなっていく。


「いや…あ……」

「めっちゃ執拗にヌルヌルされてるぞ!!」

「行ってみよう!!」


皆で倉庫へ向うと、丁度殺せんせーが中から出てきた。


「殺せんせー!!おっぱいは?」


……渚君…おっぱいって…せめて名前で呼んであげて…。


「いやぁ…もう少し楽しみたかったですが」


殺せんせーはまたニヤニヤしてる…。


「皆さんとの授業の方が楽しみですから
6時間目のテストは手強いですよぉ」

「…あはは、まあ頑張るよ」


目を細めていう殺せんせーに渚君は笑顔で言った。

そんな中、ビッチ先生も倉庫の中から出てくる。


────はい!?

すごく説明しがたい少しえっちな服装になって出てきた…。

けど、これもそれも胸のせいか…。


ビッチ先生は体操服を着せられ頭にはハチマキを巻かれ、フラフラとしていた。


「まさか…わずか1分であんな事されるなんて…

肩と腰のこりをほぐされて
オイルと小顔とリンパのマッサージされて…
早着替えさせられて…

その上まさか…触手とヌルヌルであんな事を…」


そう言ってビッチ先生はぱたりと倒れてしまった。


(((どんな事だ!?)))

「殺せんせー何したの?」

「さぁねぇ…大人には大人の手入れがありますから」


殺せんせーは真顔でさらりと言ってのけた。


「悪い大人の顔だ!!」

「さ、教室に戻りますよ」


殺せんせーのその言葉に、みんなではーいと元気に返事をする。

私は、E組のこの雰囲気が好きだ。

とても大好きだ。
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