new [神威] 連載中
□小さな女の子
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神 「阿伏兎一。暇なんだけど、なんか聞かせてよ。」
神威は机の上の書類を放り投げ阿伏兎に話しかけた。
阿「バカヤロー。まだ仕事がこんなに残ってんじゃねーか!
ただでさえ夏は暑すぎてどこも行けねーんだ。我慢してさっさと手を動かせ!」
神威には目もくれず、黙々とペンを動かす阿伏兎
戦闘民族(夜兎族)にとって日差しは唯一の弱点と言っても過言ではない。
万が一の戦闘時で力が欠けてしまってはそれは戦闘民族にとっては大きな穴となる、地球が夏の期間はこうやって行動を最小限に抑(そな)え、いざとなった時のために体力を溜めているのだ。
神「えー。イイじゃんか、まだまだ夏も始まったばっかだヨ?阿伏兎もずっと作業して疲れただろ。ほらっ! 可愛い女の子と運命的な出会いとかないの?」
神威はピコンとひらめいたと言わんばかりに胡座(あぐら)をかき、阿伏兎に期待の眼差しを向けた。
すると、阿伏兎の手がピタリと止まった。