Book1

□僕でいいの?
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「ジミニヒョン〜お待たせ!行こう!」

ジョングギが帰り支度を済ませて走ってきた
よし、ジャージャー麺食べるときに恋愛の話してみよう…!もしかしたらさっきあの子たちが話してた女の人、ただの友だちか親戚の誰かかもしれないし!
そんなことを頭の中で考えている間にお店に到着した。

「ヒョン!ヒョン!ついたよ!僕のジャージャー麺!今行くよ!」

そう言ってぴょんぴょん跳ねながらお店に入って行くジョングギ、あんな可愛い成人男性がいていいのか?
僕もその後をついて行き席に座った。
言うなら今しかない、ジミナ、今しかないんだ、そう自分に言い聞かせ重い口を開いた

「ジ、ジョングギって今までどんな恋愛してきたの?ほら、全然そうゆうの話さないから気になるなーって…」

「え?恋愛ですか?確かに話しませんね、まあ今までは恋愛とか興味がなかったので経験はないですよ。」

なんだ、そうだよなあの人見知りのシャイボーイが恋愛なんかするわけないか…よかった…
ん?ちょっとまてよ経験がないという言葉で安心はしたけど今までは興味なかったって事は、ひょっとして…

「でも、い、今まではってことは今はあるの?」

「はい、実は初めてできたんです。大切にしたい人が…本人は全然気付いてくれてないんですけどね、難しいですね恋愛って」

ジョングギが少し照れ臭そうにそう言った瞬間、僕の中で何かが切れた音がした。
やっぱりそうだよね、じゃあ最近一緒にいる女の人って、グギの初めての好きな人だったんだ…
そうだよな、男なんか嫌だよな…
最初から僕の入る所なんて何処にもなかったんだ。あぁどうしようまた泣きそうだ…

「僕ばっかり答えるのはずるいですよヒョン、ヒョンは今好きな人とかいるんですか?」

だめだ…答えられない
今答えたらジョングギとのこの関係が壊れてしまう…
今一言でも喋ったら、目に溜まった涙が落ちてしまう…




気づいたら僕は店から飛び出して走っていた、もう自分ではどうしようも無いこの気持ちを誰かにわかって貰いたくて、ケータイを取り出して電話をかけた

「…もしもし?どうしたのジミナ」

「……テヒョン」
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