短編

□人魚姫・玲香ちゃん(その2)
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ここは、とある海洋のとある海底。
この日は大きな嵐が通過しており海上が荒れていました。




こんな時いつもは王宮でじっとしている玲香ですが、なんだか胸騒ぎがして今日は様子を見に行くことにしました。




真「玲香ちゃーん!危ないよー戻ってきてー!」
玲「ちょっと様子を見るだけだから大丈夫!」
友達の魚・真夏が止めるのも聞かず玲香は海上に顔を出しました。




強い風と激しい雨。目を開けることもままなりません。
玲「あれ?」
うっすらと開けた目に映ったのは海上に浮かんだ小さな物体。
玲「人だ!」
玲香は急いでその人の元へ泳ぎ、抱え上げました。




玲「息がある!」
どうやらどこかの船から落下してしまった様ですが、近くに船は見当たりません。
この嵐の為、人が落下したことに気づかず行ってしまっていたのです。




玲「ちょっと我慢しててね、、」
とりあえず玲香は海底の洞窟にその人を連れて行くことにしました。
海底の洞窟は真夏も知らない玲香だけの秘密の場所。
空洞には空気が沢山溜まっているのでその人を連れて行っても安心です。




洞窟内の陸地にその人を運んだ玲香。
これまで夢中だったので気が付きませんでしたがその人はとっても整った顔をしています。
玲「可愛い人、、」




若「んん、、」
気を失っていたその人が目を覚ましました。




若「ここは?船から落ちたと思ったのに」
玲「海底の洞窟です。ここは空気もありますから安心してください」
若「助けてくれてありがとう。私の名前は若月。とある国で王子をしています。」
玲「私は人魚の玲香」




若「ありがとう玲香。どうやったら私の国に帰れるんだろう」
玲「ダメ♡」
若「へ?」
玲「若、小動物みたいで可愛い♡ずっと眺めていたい♡出してってお願いしても出してあげない♡」




こうして若王子を監禁した人魚姫・玲香ちゃんはそれはそれは幸せに暮らしました。めでたしめでたし。

若王子「おい!!!!!!!!」
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