御影小次郎 夢小説(マリィ)★完結★

□はばたき学園
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美(私も明日から高校1年生。名門はばたき学園の入学式か、ドキドキするな。)

新しい高校生活に向けて、ペンやノートを買う美奈子。

自宅に帰ると母親が話しかけてきた。

母「美奈子ー!さっき久々の子と会っちゃったー!」

美「え?誰のこと?」

母「へへへ、実は玲太くんがイギリスから帰ってきたのよ!」

美「え!?りょうたって、風真玲太くんのこと?」

母「そうそう!あんた達仲よかったわよねぇ。あれから9年かぁ。大きくなるはずだわ・・・。」

美「そっか・・・玲太くん帰って来てるんだ。」

どうやら買い物中に会いに来ていたようだ。

美奈子は昔のことを思い出していた。

2人で誓った教会、風車、鐘の音。

小学生の頃の話だが、なんとなく覚えていた。

美(懐かしいな・・・。)

美奈子は玲太を思い眠りについた。

そして次の日。

いってきまーすと玄関を出て登校していると、目の前が眩しく光った。

美(太陽眩しー!)

「久々の再会なのにしかめっ面かよ。」

ふふっと笑う男の子の声が聞こえる。

美「えっ・・・。」

?「よぉ!」

その顔は見た事がある顔だった。

美「も、もしかしてりょう・・・風真くん?」

風「あー・・・そうです。か・ざ・まです。昔よく遊んでた気がしますが。」

美「あ、いや・・・その。」

風「まぁ、こういうのも含めてお前だもんな。期待しすぎちゃった俺が悪い。うん。」

美「ご、ごめん。」

風「謝んなよ。それじゃあ改めて、9年ぶりだな変わらず元気そうでよかった。」

美「本当に久しぶり!風真くんすごく大人になったね?」

昔話に花を咲かせ登校する2人。

美(まさか同じ学校だなんて・・・不思議なこともあるもんだな。)

玲太もはばたき学園のようだ。

入学式を終え、クラス分けをされていく。

美「ここが私のクラスか。」

窓際に座っている美奈子に誰かが近づいてくる。

風「よっ!」

美「あ!風真くん!」

風「クラスまで一緒とか・・・もうなんかさ。」

美「ね!本当にビックリだね!」

風「だ、な。まぁ、席が隣じゃなくて良かった。」

美「そこまで揃うとちょっとね?」

風「・・・ちょっと、なんだよ。」

美「え?」

するとそこに誰かが入って来た。

「誰あれ?」

美「ん?」

教卓の前には作業着を来た男性が立っていた。

「電気工事の人じゃね?」

?「ふーん。」

そういうとふっと笑った。

美「・・・カッコいい。」

風「なっ!あんな奴のどこがいいんだよ!」

美「え!?いや、さ、爽やかだなーって。」

玲太はその男を睨みつける。

?「なんだお前達、もう忘れたのかよ。式で職員紹介があっただろ?」

美「もしかして・・・。」

?「ほら、いいから席につけー。今から自己紹介しまーす。」

その男はチョークを持ち何かを書き始めた。

玲太は黙って席に着いた。

御「俺の名前は御影小次郎。このクラスの担任だ。」

「えー!」

「うそうそー!」

わいわい盛り上がるクラス。

するとそこに氷室教頭がやって来た。

教「静粛に。一体何事・・・!」

御影の姿を見ると目を丸くする氷室教頭。

教「・・・御影先生。直ちに職員室へ。」

御「えと、これからホームルームを。」

教「・・・直ちに。」

御「は、はい。」

御影は氷室教頭に連れて行かれてしまった。

「な、なになに?」

「初日からなんかしたのかあの先生。」

美「大丈夫・・・かな。」

風「・・・。」

しばらくすると御影はスーツを着て帰ってきた。

御「いやー!初っ端からカッコ悪いところ見せちまったな。なんとか生還したけどさ、無理やり着替えさせられた。」

「なんだ、作業着のことかぁ。」

「先生、かっこいいよ!」

御「そりゃわかってんの。でも、さっきの方が楽なんだよ。」

面白い先生だとわいわい盛り上がるクラス。

御「まてまて!大きな声出すなって!また氷室教頭来ちゃうだろー!」

美「ふふっ。」

御「じゃあ、改めて。俺は御影小次郎、5月25日生まれ。明るくてノリの良いO型だ。」

パッと時計を見るともうホームルームが終わる時間だった。

御「おっと。もうこんな時間か。じゃあ最後にどうしても聞きたい事ある奴いるか?」

「先生の担当教科はなんですか?」

御「そりゃ必要情報だったな。教科は生物。園芸部と陸上部の顧問もやってる。陸上は完全なお飾りだけどな。」

美(ふふ。お飾りって言い方面白い!)

御「それじゃあ最後に・・・窓際のニコニコしている女子。」

御影とバチっと目が合う。

美「え?わ、私ですか?」

御「そ。ほら、何か面白い質問でしめてくれ。」

美「そ、そんな無茶ぶり。」

御「ほら、ホームルーム終わっちゃうぞ!」

美「え、えーっと。あ!黒板に描かれている牛は?」

名前の隣に可愛い牛が描かれていた。

御「この子の名前はモーリィちゃん。実家で飼ってるホルスタインだ。」

美「実家で飼ってる!?」

「え?先生の家って牧場なのー?」

御「はいはい終わりー!最後って言ったろ?そんなホイホイ教えてたら1年間もたねぇよ。」

「あはは!面白い!」

美「ふふっ!」

楽しそうに笑う美奈子をみて不貞腐れる玲太。

御「そんじゃあ解散!」

そう言って御影は職員室へ帰っていった。
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