御影小次郎 夢小説(マリィ)★完結★
□2年生
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美奈子が外を歩いていると、白髪の男の子が立っていた。
美(あれ?あそこにいるのって。)
前に廊下ですれ違ったことがある男の子。
氷室教頭と話をしていたようだが。
?「ハァ・・・なにか?」
美「え?」
?「何か気になるなら、遠慮なくどうぞ。それとも先に教えましょうか?はば学生が僕に聞きたいことなんて、わかりきってるんで。」
美「え、えっと・・・あなたは氷室教頭と・・・。」
?「はっ、やっぱり。僕と教頭が似てるって?」
美「え?・・・あぁ、たしかに!」
するといきなり美奈子の後ろにあった壁に手をつき、追い詰めた。
?「うるさい。いい加減にして。」
美「え!?いや・・・その。」
?「顔を見れば、誰も彼も氷室がどうとかレーイチさんがどうとか。そんなことでしか、人を測れないわけ?」
美「いやそんな・・・。」
?「僕個人のアイデンティティは無視?そんなに自分達の興味を満たす方が重要?もううんざり。」
美「わ、わたしは、廊下で氷室教頭と話してた子だよねって・・・言いたかっただけで。その、気に触ることしたのなら・・・ごめんなさい。」
しょんぼりする美奈子に我に帰る男の子。
?「あっ・・・いえ、こちらこそすみません。初対面、しかも先輩に失礼な態度をとってしまいました。」
美「ううん、大丈夫。私は小波 美奈子。改めてよろしくね?」
氷「僕は氷室一紀、一年。お察しの通り、レーイチさん・・・氷室教頭の親族です。でもあまり、そこについては触れないでください。腹が立つので。」
美「う、うん。」
するとそこに風間がやってくる。
風「おい!お前こいつに何してたんだ!」
どうやら窓からさっきの状況を見ていたようだ。
氷「・・・べつに。あなたには関係ありません。」
風「いいやあるね!こいつが何したのか知らねえけど、壁に追いやって大きな声を出すなんて最低だな!」
氷「・・・。」
美「い、いいから!謝ってくれたし、私も悪いところがあって。」
風「お前は黙ってろ。」
氷「確かに失礼な事をしました。その・・・ついイラついてしまって。もう一度謝ります。すみませんでした。」
美「うん!大丈夫だから、そろそろ入学式始まるし、クラスに戻ろ?ね?」
氷「はい、では失礼します。」
氷室は自分のクラスに戻って行った。
風「たっく・・・怪我はないか?」
美「うん。大丈夫だよ。」
風「そうか・・・ならいい。俺たちも教室に戻ろう。」
美「うん。」
美奈子は2年生のクラスへと向かった。
美「じゃあ、私ここのクラスだから!」
風「え?俺もここのクラスだぞ!」
美「え!?本当に!2年生も同じクラスなんて凄いね!」
風「あぁ!今年もよろしくな!」
美「うん!」
自分の席に着くと担任の先生がやってきた。
御「しーっ!静かに!」
美「あ、御影先生だ!」
風「っち!・・・なんであいつまで。」
「みかげっち!今回はスーツ着てるじゃん!」
「つなぎもカッコいいのにー!」
御「ほらほら、静かにって。また初日から氷室教頭に怒られたくないんだ。」
御影は去年と同じように自己紹介をしていった。
ホームルームを終えると、美奈子は御影の元に向かった。
美「せんせぇ!また一緒ですね!」
御「おお!今年もよろしくな!」
美「ふふっ!」
御「なんだよー。そんな嬉しそうな顔すんなって!」
美「だって嬉しいですから!」
そんな2人をものすごい顔でみる風真。
御「やめろよー!て、照れくさいから・・・いっ!」
風真と目が合い一歩引く。
美「どうしました?」
美奈子が振り向くとにっこり笑った風真がいた。
美「そうだ!風真くんもおんなじですよ!」
御「そ、そうみたいだな。か、風真もよろしくな!」
風「はい、御影先生。」
笑顔の風真だが、殺気があふれていた。
御「そ、それじゃあな!」
御影は冷や汗をぬぐい教室を出て行った。
御(あんなに敵対心あらわにしなくてもいいだろー。)
職員室でふぅと一息つく。
「御影先生、新しいクラスはどうでした?」
隣に座る先生に話しかけられる。
御「あぁ、また賑やかなクラスになりそうですよ。」
「そうですか。御影先生のクラスはいつも楽しそうだから少し羨ましいですよ。」
御「いやいやー!うるさすぎるのも考えようですよ?」
「ふふっ!それもそうか!まぁ、お互い頑張りましょうね。」
御「ええ。」
これから1年間、また美奈子のクラスの担任として働ける喜びを心の奥にしまい込み、資料の整理をした。