御影小次郎 夢小説(マリィ)番外編・その後
□タイムリープ
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一流大学農学部。
そこもそろそろ卒業だ。
4年間通った大学はとても楽しかった。
本「美奈子ちゃん!」
そこにいたのは同じ大学に通っていた本多行。
彼のおかげで楽しい大学生活を送れたと言ってもいい。
美「あ!いっくん!」
本「ねね!もうすぐ卒業だけどさ!君はやっぱりコジロウ先生のところに行くのかな?」
美「うん。『真面目ちゃんならいつでも歓迎だ!』だって。」
本「そっか!よかった!これであとは卒業を待つだけだね!」
美「うん!」
そんな時御影から電話がかかってくる。
美「あ、小次郎さんからだ。」
電話に出ると、元気そうな御影の声が聞こえてきた。
御「よぅ!真面目ちゃん。元気にしてたか?」
美「はい!今いっくんと一緒に小次郎さんの事話してたところなんです!」
本「そそっ!コジロウ先生、美奈子ちゃんの事お願いね!」
御「おお!任せとけ!」
美「それで、何か御用ですか?」
御「いや、こっちにくる前にさ一度会いたいと思って。空いてる日あるか?」
美「うーん。じゃあ来週の日曜日はどうですか?」
御「了解。じゃあ、俺がそっちに行くから。」
美「え?でも遠いですよね?」
御「たまには都会の香りも嗅ぎたいわけよ。おかしいよなぁ、あんなにモーリィに会いたいって思ってたのにさ!」
美「ふふっ!わかりました!じゃあ来週の日曜日に!」
御「おう!そっちに着く時間わかったら連絡する。」
美「はーい!」
ニコニコ嬉しそうに通話を切る。
そんな美奈子を見て本多は優しく微笑んだ。
そして日曜日。
御影は朝一番の電車に乗り、美奈子に会いに行った。
御(楽しみだな。)
嬉しさとドキドキを抱えながら、美奈子が待つ街へと向かった。
待ち合わせ場所に着くと、少し大人になった美奈子がベンチに座って待っていた。
御「美奈子、久しぶり。」
美「小次郎さん!!」
わーっと走り出し、ぎゅっと抱きついてきた。
御影は微笑み抱きしめ返す。
御「もう少しでこうする時間が増えるんだな。」
美「・・・はい。」
しばらく抱きしめ合い、ゆっくりと体を離した後、優しくキスをした。
美「へへっ。」
御「ハハッ!お前のその笑い方、久しぶりに目の前で見れたよ。」
美「ば、馬鹿にしてるんですか!?」
御「してないって!」
美「もー!」
2人はお互いのことを話しながらはばたき学園へとやってきた。
美「ここは。」
御影が連れてきたのはあの教会だった。
美「あの・・・勝手に入っていいんですか?」
御「氷室先生に許可はもらってる。この時間なら来てもいいってさ。」
そう言って教会の扉に手をかけると、キィと音を立てて開いた。
美「うわぁ、懐かしい。」
御「そうだな。」
自分の気持ちを伝えたこの場所。
今でも鮮明に覚えている。
美奈子がキョロキョロと周りを見ている時、御影は内ポケットから何かを取り出す。
御「美奈子。」
美「あ、はい。」
御「俺が前に進めたのは、お前のおかげなんだ。ありがとう。」
美「きゅ、急にどうしたんですか?」
御「急にじゃない。俺はずっとそう思ってたんだ。」
そういう御影に頬を染める美奈子。
すると御影は片膝をついた。
美「えっ!?」
御「美奈子、お前にこれを。」
御影の手に乗る小さな箱を開けると、綺麗な指輪が入っていた。
美「これ・・・。」
御「俺と・・・結婚してくれないか?」
美「小次郎さん・・・。」
美奈子は嬉しそうに涙をながした。
美「・・・はいっ!」
その返事に御影はニコッと笑い、指輪を美奈子の薬指につけた。
御「ありがとう・・・俺、一生お前を大切に・・・。」
そんなセリフの途中で鐘の音が聞こえる。
すると目の前が真っ白に染まった。