二章 崩壊した世界と誓い

□八 呪われしマルティナ
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ブギー「いっくじょー」


妖魔軍王ブギーがあらわれた


シルビア「イレブンちゃん!バイキルト!」


シルビアはイレブンの体に緑色の魔法陣を描くと、イレブンの全身が緑色のオーラに包まれ、イレブンの筋肉がかなり増大する


イレブン「渾身斬り!」


先程と同じくイレブンのパワーアップした大剣が振り下される


ブギー「ギャアアア!!い、痛い!なんか思ってるより痛いぞ!」


ブギーは直撃した腕を涙目で擦っている


ブギー「そんな乱暴な事するな!どいつもこいつもー!踊らにゃそんそん!」


ブギーがカジノに飾られてあるミラーボールに力を込めると、どこからか愉快な音楽が奏でられ、ブギーに合わせて楽しげな雰囲気になっていく。また、音楽に不思議な力がかかっており、イレブン達の体は勝手に動き出しそうになる


ロウ「体が!」ロウはつられて踊ってしまった


グレイグ「な、なんだこの技は!」


ロウ「体が止まらんわい!これはどうなっておる!」


シルビア「本当なら素敵な技なんだけど、今はそんな事言ってられないわね。厄介な技だわ」


ブギー「お前達がその気なら、僕ちんだってやっちゃうんだしょー。メラゾーマ!」


ブギーは一瞬で赤い魔法陣を描き、大きな火球をイレブンにぶつける


イレブン「これくらい!はあ!」


イレブンは炎を大剣で二つにした


ブギー「むー、当たると思ったんだけじょなー」


グレイグ「よそ見など舐められたものだな!」


ブギー「え?」


ブギーがイレブンの方を見ている間にグレイグはブギーの後ろに回っていた


グレイグ「鉄甲斬!」


ズバッ!


ブギー「ギャアアッ!こ、これも痛い!皮膚が裂けた!」


ブギーの背中に大きな切り傷がついた


シルビア「グレイグ!バイキルト!」


シルビアはグレイグの体に緑色の魔法陣を描くと、グレイグの全身が緑色のオーラに包まれ、グレイグの筋肉がかなり増大する


イレブン「渾身斬り!」


ブギー「もうそんなの喰らいたくないじょ」


ブギーは警戒していたのか、イレブンの攻撃を見ないで避けてみせた


ブギー「ふっふっふ、とっておき使っちゃうじょー」


ブギーの目の近くにある緑色のオーブが怪しく光り出す


イレブン「まさか!」


ブギー「ギガマホトラ!」


ブギーはグリーンオーブの力を解き放つ


シュュュゥゥゥ!!


全員「ぐっ......」


ロウ「なんじゃ、この感覚は」


シルビア「まるで体力が取られたような」


グレイグ「力が出なくなったような感覚だ」


イレブン「こんな技まであるのか」


ブギー「ありがとじょ〜、こっちは元気になったじょ。さあ、いくじょ!メラゾーマ!」


ブギーは瞬時に目の前に赤い魔法陣を描き、大きな炎の塊をシルビアにぶつけた


シルビア「キャアッ!」


イレブン「シルビア!」


シルビア「平気よ、ちょっとビックリしすぎて対応が遅れたわ。ごめんなさい」


グレイグ「蒼天魔斬!」


グレイグが再びブギーの背後に回り、斧を振りかざす


ザクッ!


ブギー「ギャアアッ!ま、またお前か!さっきの傷を狙うな!」


グレイグ「ふん、そんなもの聞くはずがないだろう」


ブギー「むぅぅぅ、お前!怒ったじょ!」


ロウ「シルビアよ、ベホイムじゃ」


ブギーとグレイグが言い合っている間にロウはシルビアの足下に緑色の魔法陣を描き、強い治癒の力をかけ、傷は瞬時に塞がった


シルビア「ほとばしる〜アモ〜レ!」


イレブン「渾身斬り!」


シルビアとイレブンがブギーの横から同時に攻撃を仕掛ける


ブギー「お前達は邪魔するんじゃないじょ!」


ブギーは手でハートを握りつぶし、大剣は軽く跳ねて避けた


ブギー「お前達は踊ってるんだじょ!レッツダンシング!」


先程と同じ音楽が鳴り響き、不思議な力がかかった踊りはイレブン達の体を操ろうとしてくる


イレブン「な、なにこれ!本当に体が勝手に!」


シルビア「やだ!今は戦いの最中なのに!ちょっと楽しいけど」


ロウ「ぬう、今度はイレブンとシルビアか」


ブギー「さーて、君は絶対許さないじょー」


グレイグ「俺こそ姫様をあんな淫らな姿に変え、こんな場所で働かせている貴様など許してなるものか」


ブギー「お前なんかこうしてやるじょ!ぐるぐるドーン!」


ブギーは腰にあるフラフープを勢いよく回すと、腰からフラフープが抜けてグレイグの頭上に動いていく


グレイグ「!」


グレイグはフラフープから離れるが


ビュオオオ!!


フラフープを中心に激しい竜巻が巻き起こった


グレイグ「ぐぅ!」


竜巻の刃にグレイグの鎧や顔は切られていく


シルビア「さっきから意表を突くような技ばかりだわ。ふざけてるみたいだけど、強いわね、この魔物ちゃん」


ロウ「ベホマラーじゃ!」


ロウはイレブン達の周囲に緑の魔法陣を描き、強い治癒の力をかけると、イレブン達の傷が瞬時に塞がっていく


グレイグ「蒼天魔斬!」


グレイグも負けじとブギーに斧を振り下ろす


ブギー「当たらんじょ!メラゾーマ!」


ブギーは軽く避けた後、すぐに赤い魔法陣を描き、大きな炎の塊をグレイグにぶつける


グレイグ「舐めるな!」


グレイグも斧で炎を二つに斬る


ブギー「お前こそ僕ちんを舐めるな!」


グレイグ「!?」


ブギーはグレイグの真横にもう一つ赤い魔法陣を描き、メラゾーマをもう一つ繰り出した


ボッッ!


グレイグ「ぐうっ!」


流石に連続では防ぎきれずにグレイグは炎に包まれた


ブギー「ギガマホトラ!」


ブギーはグリーンオーブの力を放った


シュュュゥゥゥ!!


全員「くっ!」


ロウ「ルカニじゃ!」


ロウはその隙にブギーの体に緑の魔法陣を描き、弱体化の魔法をかける


ブギー「うんっ!?体から力が抜けたじょ!?」


シルビア「ハッスルダンスよー、そーれ!」


シルビアの元気で愉快な踊りと笛の音に、イレブン達の力がみなぎってきた


イレブンはそのままブギーの背後に回る


イレブン「グレイグ!渾身斬り!」


グレイグ「ああ!蒼天魔斬!」


ブギー「あ!え、ま、待つじょ!挟み撃ちなんて」


ズバッ!ザクッ!


ブギー「うぐううう、もうダメだ。体中が痛くて、力がコントロールできないじょ」


ブギーは倒れ込み、周りの魔物達が人間に戻っていく
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