二章 崩壊した世界と誓い

□八 呪われしマルティナ
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マルティナ「こ、ここは......。私どうしたのかしら」


マルティナも雰囲気が戻り、意識も元に戻った


イレブン「マルティナ!よかった。戻ったんだね」


マルティナ「まあ!イレブンじゃない。隣にいるのはグレイグ!?どうしてここに?」


ブギー「ぐぞう!どぼじでボクちんがこんな目にあうんだ!楽園を作ったはずだったのに!は!」


マルティナとブギーは目が合い、マルティナは全て思い出したようだ


マルティナ「全て思い出したわ。妖魔軍王ブギーさん?よくも今まで好き放題してくれたわね。ハッ!」


マルティナは倒れているブギーの元まで行くと、先程のバニースーツを着た魔物の姿になった


ロウ「な、なんと!姫がさっきの姿に!」


ブギー「あ、あの....そ、それは.....」


ガタガタ


マルティナは殺意を込めた目でブギーを睨んでおり、ブギーは震え上がっている


マルティナ「百万倍にして返してあげるわ!」


ブギー「ほげええええええ!!」


ブギーの悲痛な叫び声と共にバシン!ベキィ!などの強烈な音が鳴り響いている。まるでかいしんのいちげきを常に出し続けているようだ


コロコロ


イレブンの足下にブギーがつけていたグリーンオーブが転がってきた


イレブン「も、ものすごい音がしてる。ん?」


イレブンはグリーンオーブを取り戻した


マルティナはすっきりした様子で戻ってきた


マルティナ「今まで魔物になっていたせいかしら?新しい力が使えるようになったわ!ラースとの特訓の成果も、さっきのブギーに目一杯出せたしね」


マルティナはデビルモードを覚えた


マルティナ「ロウ様ご心配おかけしました」


ロウ「いいんじゃよ。お主が無事で何よりじゃ。これでまた一緒に旅ができるのう」


グレイグ「姫様!今までの非礼をお許しください。私は今、イレブンに命を預けた身。打倒ウルノーガの信念を貫き通すまで、このグレイグ皆の盾になりましょう」


マルティナ「グレイグ、頼りにしてるわ。イレブン、見ない間に随分たくましくなったみたいね。これ、渡しておくわね」


イレブンはマーメイドハープを手に入れた


マルティナ「世界各地を旅している時に見つけたの。そういえば、ラースはまだ見つけていないのかしら?見当たらないけど」


シルビア「ええ、他の皆もまだ見つかってないわ。アタシ達は今、他の仲間達を探しながら聖地ラムダへ向かってるの」


マルティナ「そうだったの。ねえ、イレブン。もしかしてラースはあの故郷の村にいるんじゃないかしら?わからないけどそんな気がするの」


イレブン「言われてみれば、ダーハルーネの方にはまだ行ってないや。可能性はあるね。この後ガラッシュの村まで行ってみようか」


マルティナ「それじゃあイレブン。またよろしくね」


マルティナが再び仲間に加わった


グレイグ「ついにラースの出身の村に行けるのか。前にイレブンに聞いた話なら、この世界崩壊のせいでさらに酷くなっているかもしれないな」


イレブン「じゃあダーハルーネまでひとまず行こうか」


ダーハルーネの町


イレブン「よかった。ここは前より賑やかではなくなったけど、特に問題は無いみたいだね」


マルティナ「それじゃあこのままガラッシュの村まで行きましょう」


道中


グレイグ「ふむ、こんな辺境の地に村があったのか。着いたら俺は村のお墓の所でホメロスの代わりに謝罪しなければ」


マルティナ「ラースもそこにいてくれるといいんだけど。でも、不思議といるような気がするのよね」


シルビア「マルティナちゃんが言うならきっといるわ。何たって、恋人同士なんだから」


ガラッシュの村


そこはあの日からあまり変わっておらず、焼け落ちた大木や家々はそのままになっている。また、死体があった付近には乾いた血がまだ残っている


世界崩壊の影響もあり、ここにも焼け焦げた大岩や山が燃えた跡や燃えかすなどが広がり更に酷い有様となっている


マルティナ「やっぱり世界崩壊のせいで、ここも前より酷くなってるわね。それに、ここにいるとラースの泣いてた姿も思い出してくるわね」


グレイグ「ここが、ラースが育ったという村....だった場所か。本当に今は見る影もないな。くっ.....すまない」


イレブン「でも、ラースは見当たらないね」


シルビア「おかしいわね。マルティナちゃんの勘が外れたのかしら」


マルティナ「まあ、ラースの事だから各地を歩いていると思うわ。彼は魔物なんかにやられる人じゃないし、私の隣にいてくれるって約束してくれたわ。絶対大丈夫よ。折角だし、お墓参りして行きましょう」


ガラッシュの村 奥地


ロウ「ここにもおらんか。なら、世界のどこかにおるのだろうな」


グレイグ「村の皆様、私の親友が罪のないあなた方の命を奪い去った事、彼に代わり私がこの場に謝罪いたします。すまなかった」


グレイグは墓の前で土下座をしている


イレブン「グ、グレイグ。土下座までしなくても」


マルティナ「そうよ、あなたは悪くないわ」


グレイグ「いえ、ここの人達は私の親友に殺されています。本当なら生きていたはずなのに......。私は友としての、せめてもの償いです」


イレブン「.....わかった。僕らもお祈りしようか」


その後


イレブン「ここからどこに行こうか」


ロウ「今度は外海に出てみるかの。それでクレイモランの方に向かってみるのじゃ。あっちの方での情報も集めておこう」


イレブン「わかった、じゃあ外海に出ようか」


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