一章 出会いと告白
□十六 氷の魔女
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パリィィン!
イレブン「!?あ、動けるようになった」
魔女がいなくなった事でイレブンとグレイグの氷が溶けた
ベロニカ「イレブン、大丈夫!?」
ロウ「救援に来ていたのは、グレイグの部隊だったのじゃな」
グレイグ「........」
グレイグは何かを考えている様子でペンダントを拾う
ロウ「どうした?グレイグ。わしらを捕まえるのではないのか?」
ラース「さっきの魔女は、君と同じペンダントをした男と言っていたな。その男って一体....」
グレイグ「余計な詮索は不要だ。貴様らを捕らえる前にやるべき事ができた。ただ、それだけだ」
グレイグは去っていった
イレブン「......うっ、みんな、ごめん」ドサ
イレブンは倒れてしまった
ラース「イレブン!魔女にやられたからな。身体が冷え切っている」
マルティナ「ここに来る途中に小屋があったはずよ。そこに休ませましょう」
小屋内
イレブン「ん?ここは?」
ガチャ
???「おお。お目覚めかな。もう体調の方は大丈夫かね?」
少し歳をとったおじさんが入ってきた
イレブン「はい。ありがとうございました」
???「それはよかった。お仲間の看病のおかげじゃな。あれほど心配してくれる友は中々見つからん。大切にせねばならんぞ」
イレブン「心配かけたようです。えっと....」
エッケハルト「おっと。自己紹介がまだだったの。ワシは魔法学者エッケハルト。クレイモランに住んでいたのだが、今はここで町を氷漬けにした魔女について研究しておる。
じつは魔女が現れた時、私はたまたま国を離れておってな。幸運にも氷漬けを免れたのだ。君達が、シャール様から魔女退治を引き受けている事は仲間達から聞いた。私も魔女について知っている事を話そう。
君を襲った氷の魔女リーズレットは古の時代、高名な魔法使いによってある禁書に封印された魔女なのだ。神話の時代に作られ、膨大な古文書が眠るという古代図書館。そこに魔女を封印した禁書を収めたという。
そこで私は、魔女を封印する手がかりを求め古代図書館に足を運んでみたのだが、中はすっかり魔物の巣になっていてな」
ガチャ
外からベロニカが入ってきた
ベロニカ「あ、イレブン。よかったわ。目が覚めたのね」
エッケハルト「うむ。もう心配は無さそうじゃ。君もベロニカさんに感謝せねばならんぞ。彼女は特に熱心に君を看病しておったからな」
イレブン「そうだったんだ。ありがとう、ベロニカ。助かったよ」
ベロニカ「もう!エッケハルトさん、余計な事言わないでよ!」
ベロニカは恥ずかしいのか少し顔を赤くしている
エッケハルト「はっは。そう照れるでない。それと魔女に関する話は伝えておいた」
ベロニカ「そう、じゃあ話は早いわね。エッケハルトさんと一緒に古代図書館へ行って、魔女を倒す手がかりを探しましょう」
イレブン「そうだね。そこで何か手がかりを探してみよう」
エッケハルト「古代図書館は東にあるが、南の道から遠回りせねばならない。気をつけてくれ。では、向かうかの」