一章 出会いと告白
□十八 覚悟を決めて
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旅館 休憩所
ラースは先程マルティナがくれた浴衣を着ていた
シルビア「あらラースちゃん、その浴衣とっても似合うわよ。あなたにピッタリね」
ラース「お、そうか?よかった。似合うか不安だったんだがな」
シルビア「ふふ、もしかしてマルティナちゃんが選んでくれたのかしら?」
ラース「あ、ああ、そうだ」
シルビア「やだ!当たっちゃったわ!という事は、マルティナちゃんの浴衣はラースちゃんが選んだって事よね。絶対見に行かなきゃ」
シルビアは驚きながらも喜んでいる様子で女風呂の方へと向かっていった
ラース「.....シルビアには敵わねえな」
隣からは紺の浴衣を着たカミュが話しかけてきた
カミュ「あのおっさんに勝とうなんて難しいだろ」
ラース「まあ、そうだよな。お、カミュも浴衣着たのか。いいねえ、顔がいい男は何でも着こなせて」
カミュ「茶化すのはよしてくれよ」
ラース「はは、悪いな。お?もしかしてあそこにあるのは....」
しばらくして
ベロニカ「はあー、最高だったわ」
セーニャ「お肌もしっとりしてますわ」
マルティナ「ふふ、ラースに後でお礼いいましょう」
女性達がお風呂からあがってきた
シルビア「3人とも、お風呂すごく気持ちよくなかった?」
ベロニカ「あ、シルビアさん。ええ、とってもよかったわ」
シルビア「色んな種類もあったし、アタシも気持ちよかったわ。そして、マルティナちゃん。その浴衣とっても似合ってるわ〜。流石ラースちゃんが選んだだけはあるわね」
マルティナ「ありがとう。どうして知っているの?」
シルビア「ラースちゃんが教えてくれたのよ」
ベロニカ「へー、意外とラースもいいセンスしてるじゃない。あれ?もしかしてラースの浴衣はマルティナさんが?」
マルティナ「ええ、これならラースに似合うと思ったものを....何だか言ってて恥ずかしいわ」
シルビア「大丈夫よ、マルティナちゃん。ラースちゃんもバッチリ似合ってたわ」
セーニャ「あら?お姉様、皆様があちらで何かしていらっしゃいますわ」
旅館前
そこではロウ達が棒のような物に火をつけていた
ベロニカ「ちょっと、何やってるのよ」
ロウ「おお、ベロニカ達も来たかの。これは花火という物じゃ。火を棒の先端に付けると、このように火の花が咲くらしい。ホムラらしい風情ある物じゃな。皆もやってみるといい」
ロウの持っていた花火からは黄色い閃光が出ている
セーニャ「お姉様、見てください!これ、変わった色になりますわ」
カミュ「お、セーニャ達も来たな。綺麗だよな、この花火ってやつは。ラースが見つけてくれたんだ。何やら、団体の人にはプレゼントだったらしいぞ」
イレブン「カミュ!見て!二刀流!」
イレブンは花火を両手に持ち少し振り回している
カミュ「おいおい、イレブン。危ねえからあまり振り回すなよ」
シルビア「これはステキじゃない!今度のサーカスのネタになりそうね」
マルティナ「あら?ラースが見当たらないわね。どこにいるのかしら」
ロウ「先程、少し離れたところに向かっていくのをみたのう。あっちの方じゃ」
マルティナ「ありがとうございます、ロウ様」
マルティナはロウの指した方向へと向かっていった
シルビア「(ベロニカちゃん!)」
ベロニカ「(わかってるわ、シルビアさん。追いかけましょう)」