一章 出会いと告白

□十九 山登り
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次の日、ホムラの里


ロウ「それでは、ここから命の大樹に向かうとするかの」


セーニャ「始祖の森に行くには、私達の故郷のラムダから行くことができますわ。ラムダはシケスビア雪原の横にある氷獄の湖を奥に行った先にあるゼーランダ山の頂上です」


ベロニカ「ふう、私達もやっと故郷に帰れるわ」


シルビア「山登りって事ね。大変かもしれないし、一日くらい山のどこかでキャンプした方がいいかもしれないわね」


イレブン「わかった。それじゃあその近くのキャンプ場までルーラで行こう。ルーラ!」


昼過ぎ、ゼーランダ山 道中


ベロニカ「ねぇ〜、そろそろ休憩しましょう。私、お腹空いてきたわ」


カミュ「やれやれ、ちびっ子は本当すぐに駄々をこねて困るぜ」


ベロニカ「ハァ!?誰がちびっ子よ!もうお昼過ぎたのよ!お腹空いて当然じゃない!」


ロウ「フゥ、フゥ〜。わしも、少し休憩したいのう。やはりこの年で山登りは腰に応える」


マルティナ「イレブン、この近くに休めるようないい場所ないかしら?」


イレブン「周りは木ばっかりだからね。ちょっと待ってて、探してくるよ。皆はここで休んでて」


ラース「一人は危険だろ。山や自然には慣れてる。俺もいくぞ」


イレブン「ありがとう、ラース」


数分後


イレブン「皆ー、あっちの方に大きな川が流れてて、そこの川辺が安全そうだったよ。案内するよ」


セーニャ「あ、そこなら私も知っていますわ。綺麗な山水が取れるので、たまに取りに行っていたのです」


シルビア「あら?ラースちゃんは?」


イレブン「ラースは先に準備してくれてるんだ」


川辺


ザアアア


川が山を下っていく光景が広がっている


ラース「おーい、イレブン。準備は大体終わったぞ」


ラースの近くにはテントなどが張られている


ラース「近くにグルッと聖水もまいておいたからしばらくは安全だぜ」


イレブン「それは助かるな。ありがとう、ラース」


シルビア「それじゃあ一旦お休みしましょう。ゆっくり休められそうだしね」


その後、各々自由に過ごし始めた


ご飯を食べて川を眺めたり、マッサージをしてもらったりなどをしている時


ベロニカ「ねえ、セーニャ。この近くって確か綺麗な花畑があったわよね?」


セーニャ「ああ!そうですわね。久しぶりにあの景色見たいですわ」


ベロニカ「そうよね。皆も一緒に行きましょう」


ロウ「すまぬが、わしはここでもう少し休ませてくれ。やはり老いを感じてしまうのう」


セーニャ「ロウ様は無理なさらなくて大丈夫ですわ。ごゆっくり休められてください」


カミュ「悪いが俺もパスだ。花畑にいっても似合わねえし、なにしたらいいかもわからねえしな」


ベロニカ「なによ、つまんない男ね」


セーニャ「そういえば、イレブン様とシルビア様、ラース様とマルティナ様はどちらに?」


カミュ「さっきシルビアのおっさんとマルティナで川の下りの方に向かったと思うぜ。イレブン達も向かったんじゃねえか?」


ベロニカ「ふーん。それじゃあ私達も一旦行ってみましょう」
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