銀魂文

□兎角動かされがち(土←沖)
3ページ/3ページ

◆◆◆
「あ、土方さん、そういえば、本…」
「あ、読んだのか?」
「…気に入っちまったんですけど、くれませんか?」
「珍しい、好みが合ったな、わかったやるよ、大事にしろよ」
「…」
まさか、くれるとは。
総悟はそう思って、本当にいいのかと土方を見上げる。
それに気付いた土方は不思議そうな顔をした。
「どうした」
「…いや、これ誰かに貸す予定だったんじゃないですか?」
本を手にそう言うと、土方は怪訝そうな顔をした後、総悟の方を振り返る。
「いや、お前以外には貸さねーけど?」
「…あ、でも、映画なんか見ない坂田の旦那辺りは…」
「アイツ駄目、アレにはこの素晴らしさは分からない」
言い切った土方に沖田は口元が笑うのを利用して別の意味でそれを使う。
「…ひでぇや、告げ口しますぜ?破局させますぜ?」
「お願い、それはやめてください」
「どうしよっかなあ…」
ケケケケと言わんばかりの笑い方をしている彼を見て引きつる土方は別の話題でそれを消そうと口を開いた。
「ああ、もう!総悟、それよりお前これどうだった?」
「ああ、竹内アニキのキャスティングはいいんですけど…俺としては弟分の…」
「ぅおい!そっからかよ!」

沖田はその後、映画館に連れて行かれるなと思った。

俺が、本読んで、知識を付けてから映画を見る事を好む事を彼は知っているだろう。

だって、そう、彼は子供の時分から自分の事を知っている。

黒い事を言っても、自分が何より殺し合いが好きではないことも。
映像よりもじっくりと浸れる本が好きなことも。

だったら気付いてよ。

俺はアンタが好きなんだよ。

あんたのせいで、随分と心が動かされる。
どうしてくれるんだよ。


「土方さん」
「なんだ?」
主役以外のキャスティングについて駄目だしをした沖田にそれほど詳しくも無い土方は首をかしげている。
それに笑って話し掛けると、納得いかない表情で振り向く。
目が合って、開口一番何を言おうか迷ってから。
沖田はいつも通り、彼をエキサイトさせる言動を口にしたのだった。

これしかいま、気を引くことが出来ないから。



END

これの位置付けは、どうでしょうね。
土方←沖田ですかね?
攻め受けはご自由に考えてください。
一応、私はどちらかといえば沖土よりで土沖も好きです。
土方さんはだから扱いづらいんですって本当(爆笑)
大好きですよ、銀さんと同列で銀魂キャラではダントツ好きですよ。
これ以上書くと泥沼以上の泥沼に行きそうなんで終わりです《笑》
沖田さんはどちらかと言うと、攻め臭いほうが好きです。
Sですから。
でも、こういうつかみ所のない人ほど本当の恋に素直になれない可愛さを秘めているんだと勝手に解釈。
あれですよ、ほら土方さんのこと好きだから苛めてんのよ的に。
あ、近藤さん気になった?
なんですか、近藤さんカッコよく書いちゃ駄目なんですか(誰もそんなこと言ってない)
いいんですよ、沖田も近藤大好きなんですから(何時言ったそんなこと)
土方と沖田は戦いにおいてのコンビネーションは最強だと思います。
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ