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□秋の空に浮かぶ雲
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「じゃ、明日の体育祭、お前らに期待してっぞーはい解散」
適当にSHRを終わらせて職員室に切り上げる。
運動部はこの後総出で体育祭準備だ。
当然土方も剣道部なので駆り出される。
グラウンドにライン引いたりコーン立てたりテント張ったりと忙しいみたいだ。
俺は全くタッチしないから冷房の効いた職員室でグラウンドの様子を見ていた。
おーおー暑いのにご苦労様だぜ服部先生。
つーかバスケ部全然動かねーじゃん。
あ、土方。
チッ沖田とゴリラも一緒か…仲良くコーンなんか抱えちゃって…
「金八、全部声に出とるぜよ」
「うっせー銀だっつーの天パ」
「おんしも天パぜよー」
不毛な遣り取りに溜め息を吐いて意識をグラウンドに…いや、土方に向けた。
「土方も大変じゃ、おんしのような男に好かれて」
どういう意味だ。
「優勝はウチがいただくぜよー」
言いたいことだけ言って坂本は職員室を出ていった。
本気で意味が分からない。
つーかココにいたら土方に集中できない。
国語科に戻ることにした。
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