MEGANE!-メガーヌ-
□第1話「今日から眼鏡」
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西暦2050年…
突如地球に襲来した宇宙生命体「ガラン」の侵略により、人類は窮地に立たされる。
後に言う「ガランの落日」である。
激しい戦闘は30年間続いたが、人類は遂に最終兵器「インビジブルレイ」を開発。
その凄まじい威力によりガランの大半が消滅し、人類側の…
「人類側の勝利となった」
先生「はい、そうですね。まぁ20年前の事なんで皆さんは生まれてないんだけど、あの時は凄かったんですよー。何せ先生も…」
「まーた始まったよ…」
「先生ー、その話何回も聞きましたー」
先生「え?あぁ…そうでしたね。じゃあ次のページは…兼目君」
カケル「…」
「カケル、お前呼ばれてるって」
カケル「え?あーはい…その後の人類の復興は目覚ましく…」
彼の名前は兼目カケル…14歳の中学2年生である。
彼は特別不真面目な訳でも、暗い性格という訳でも無い。
カケルが教科書を読み終わると、前の席の友人・廣石カイが話し掛けてきた。
カイ「カケル…そんな落ち込むなって。先週視力検査の結果が来た時に分かってたんだろ?」
カケル「いや、だってさぁ…コレで学校終わったらメガネ屋行かされるんだぜ…憂鬱だよ…」
カイ「まぁ気持ちは分かるけどさ…メガネも案外良いモンだと思うよ俺は。ほら、金子さん居るだろ」
カケル「居るだろっていうか居ないだろ今」
カイ「いや、今日は休んでるけどさ…そういう事じゃなくて、メガネ似合ってて可愛いだろ金子さん」
カケル「えー…そうか?それはお前が眼鏡っ娘好きなだけだろ」
カイ「ひ、否定は出来ないけど…とにかく、メガネが似合う人種も居るって事だよ。俺が見た所、お前は似合う!メッチャ似合う部類だ!」
カケル「そういうモンかなぁ…」
先生「はい、それじゃあ今日の授業はこれで終わりです。気を付けて帰る様に」
カケル「ハァ…終わっちゃったよ…」
カイ「何なら俺も付いてってやろうか?」
カケル「遠慮しとく…絶対うるせぇもん」
カイ「なっ…まぁ良いや。じゃあ明日を楽しみにしとくわ」
カケルはカイと別れると、近所のメガネ屋に歩いていった。
カケル「ハァ…来ちゃったよ」