読み物U

□伸ばした手
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今度は私の腕が掴まれて


そのまま振り返れば


そこにあるのは


変わらない眼差し


まるで見透かされているかのような視線


逸らすことも出来ず真っ直ぐに捉える



「その真っ直ぐな瞳、間違いなく私の知っている別当殿だね」



「そのふてぶてしいまでの物言い、翡翠に間違いありませんね」



「予定は?」



「そんなもの、貴方を追った時点で忘れてしまいましたよ」



なにも言わず歩き出せば


確認するまでもなく


その横に並ぶ







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