読み物

□not obedient
1ページ/8ページ


このところ、幸鷹の様子がおかしい。
私を避けているのかと思えばそれでも視線は追っている。
声をかければ部屋へ逃げるくせに、前のように篭るわけではない。
食事もそれなりにしているし、会話がないわけでも苛々している様子もない。
大学はきちんと行っているらしいし、先日は神子殿とお茶をして来たという。その神子殿曰く

「別に幸鷹さん、変わりないですよ。きっと翡翠さんの気のせいですよ〜」

というなんとも神子殿らしい答えが返ってきた。
まあ、私もなんとなく幸鷹の様子がおかしいということ以外さっぱり見当がつかない状態なのだけれども…
幸鷹は何でも一人でどうにかしようとしてしまって、手を出されることを嫌うからね。とりあえず今は、見守るしかないのだろう。



.
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ