読み物

□●大切なモノは…
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私は貴方にとってどのような存在なのでしょう

何時も側に居てくださる

気にかけてくださる

心配してくださる

けれど

貴方がどう思ってくださっているのか

それが分からないのです


好きなのか嫌いなのか

同情なのか憐れみなのか



私は貴方にとって何なのか
それが知りたいのです



ですが

それを聞いてしまったら

全てが終ってしまいそうで

聞くことが出来ないのです



隣で微笑む貴方をみると

私は何時まで此処にいることが出来るのかと

その様な事ばかり思う日々

無駄な事、愚かな事と理解っていても

そんな不安が拭いきれないのです



貴方が大切にしていらっしゃるものが何であるか

私は知っていますから

貴方が大切になさっているものは沢山あって

それを守ろうとしていらっしゃるから


―――…私はその中に含まれているのでしょうか



貴方の一番に私はなれないと分かっています

それでも貴方のその優しさに甘え、頼り、寄りかかってしまう

貴方の負担になりたくないと

何より強く思うのに

私が一番負担になっている




―――…私が貴方の側から消えてしまえば



楽になれるのでしょうか





少しでも



哀しんで





下さいますか…―――





ねえ、友雅殿…

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