読み物U

□編集中
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何処までもいい加減でだらしなくて
言うことなんて聞いているのかも解らなくて
いつも微笑んでいることは知っている
私に合わせてくれていることも…
貴方の言いたいことも解らなくもありません
貴方の嗜好に文句を言えた立場ではないのですから
しかし貴方を否定するのにも限界が来そうです
毎夜杯を交わすだけの関係にも、少々疑問を持ち始めた頃ですから―――


宵の月も今宵空に浮かぶことはない
明かりを吹き消してしまったら永久へと続く暗い闇に似ていて
貴方との間にある暗闇ときっと同じ―――
その様なことを思っているとそれを察したかのような声
相も変わらず私を気遣ってくれる声



貴方は気付いているのでしょうか
その様に私の変化に気付いているのは
それだけいつも私のことを見ていると言うことを
そう―――貴方はもう私から離れられないのですよ?
――――――それにいつ気付くのでしょうね


貴方が何を考えているか解りませんが
私に捕らえられたくないのならば死ぬ気でいらっしゃい
そしてその意味が解るのなら
貴方に捕らえられてあげましょう
きっと賢い貴方は解っているのでしょう?


私の考えなど無視をし、微笑みを浮かべ隣へ座る
そして私の耳に言葉を囁く
私の言葉など指一本で止めてしまうくせに
それでも私はその言葉の後に囁く





「――――――貴方と堕ちるのならば関係ないでしょう―――」

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