12/18の日記

20:36
誘我灯
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作詞/紫驪、瑛硯 作曲/カフカ


さぁ、此処へお出でよ 光溢れる夢の街
土砂降り、雨の中 蛾(我)は偽りを彷徨う

あぁ、哀れな姿ね そう呟く御前の裏には
「意味、在る」事は無く 手招きを続けている


下衆な笑顔に死に腐れ者 悠然と死生を繰り返して
どす黒く、染められし社会に 灼かれて死に逝く虫達よ


過ぎ行く度、無くしてきたもの覚えていますか?
あの頃、抱いてきた羽達は 虚しく床に散らばって

暗闇で泣き続けている、独りの少女は
しのつく雨に只、打たれながらも底に立ち尽くす

絶望から産声を挙げる 今、この闇に語りかけよう

その儚さを知れ その痛みを知れよ
強かに虫は舞う その身を灼きながら


何、ジロジロ見てんだ?苛つく視線の嵐よ
亡くした道 束なる屍が

何、ジロジロ見てんだ?虫酸走る、その眼だ
平然と生きる人形(くぐつ)となり


独りで居るが故の哀しみ 独りで居るが故、強さを得て
何人たりとも寄せ付けぬ、鬼(き)の形相なる己達


やがて晴れを迎え、讃美する雨の雫
陽の光が皆に微笑む時、灯の光がふと、止んで

底に散る屍、蛾(我)の山在る場所に
少女の姿は無く その空に、一片の羽が羽ばたく



「彼女は蝶となり、自我を貫き、消えた。」

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