過去拍手

□梅雨
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梅雨


『梅雨前線が…』
という天気予報を聞きながら、橋爪は自室窓の外に目を向けた。
空が、暗い。
きっともうすぐひと雨くるのだろう。外警は大変になるだろうなと、きっと今も外を動き回って居るであろう想い人に思いを馳せた。
雨が降ると、視界が悪く、音も、匂いも、五感のすべてが麻痺してしまう感覚になるという。そうなれば当然神経がすり減らされる。唯でさえ、雨に打たれて体力を消耗するのに…。

こんなとき、無性に不安になる。そんなやわじゃないとあなたは言うけれど、取り返しが付かなくなったら、と。

ぽ…っ……。
と窓に雨粒が。時計の針は、あの人は勤務終了時間をさそうとしていた。

今日は何事もなく、終わってくれるといい。ここ2・3日、激務が続いているのだから。


雨は嫌い。
あなたが無性に恋しくなる。




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御拍手、ありがとうございました。オチ無し意味無しのな〜んにもないSS(いやいや、散文だろう)ですが、楽しんでいただけたら幸いです(*^_^*)

葉山 葵 拝

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