藍染×一護 C

□クリスマス後
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26日、クリスマスが終わった。

雪の降るホワイトクリスマスを散々味わい尽くした後、深い眠りについていた。

脱ぎ散らかされた服。

テーブルで散乱しているケーキ。

性急すぎたかとも思ったけれど、あまりの魅力的な衝動に駆られて、一護がもう一つのケーキになった。

その恋人は今、胸の中ですやすやと眠っている。
寝顔を見ているだけて、自然と頬がゆるむ。

疲れきり、けれど満足そうな笑顔で寝息を立てている一護…愛しい恋人。
胸がほかほかと満ちていく。
誰にも与えられない、一護だけが与えてくれる満足感が胸を占めていた。

「どれだけ感謝してもし足りないくらいだよ」

恋人として選んでくれたことを。
愛してくれることを。

「離さないから」

髪をそっと梳く。

「んっ…くすったいよ…そぅすけ…」

夢の中ですら名前を呼んでくれる。
一層優しい気持ちが胸に響いた。

少しだけ抱きしめる力を強くして、目蓋を閉じる。

きっと目が覚めたら、真っ赤になってもがくのだろうと破顔しながら、髪の毛の香を嗅ぐ。

とくんとくんと響く鼓動が再び眠気を誘った。

これが夢でありませんように、目覚めた時に一護が胸の中にいますようにと願いながら。

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