◇tennis1◇
□ミステイク☆
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おチビと俺は最近付き合いだして、ホヤホヤで、かなーりラブラブ!!
………な、はずなんだけど……おチビがかまってくれない…!!
だって最近、ずーっと乾と一緒にいるんだもん!!
何で恋人の俺じゃなくて乾と一緒にいるの!?
俺はムカついたから、おチビに見せ付けるように、実はさっきから色んな人に抱き付いて回ってる。
「……で、今は僕に抱き付いてるんだね?」
「そう!!!」
しがみつきながら俺は不二と会話中。
「…でも…エージ、後で恐いと思うよ。」
おチビの方を見ながら言い放つ。不二が言った意味が分からず俺はきょとんとしてしまった。
「……??にゃんで?」
その質問に首を傾げた俺の顔を見て、不二は「はぁ…」と深く溜息をつく。
にゃんだよー!!その溜息はぁ!!
「ま…エージが良いなら、僕は全然構わないんだけどね」
そんな会話をしてる最中におチビが俺の方を見た。なんか言ってくんないかな?
……と、思ったら……
み、見ただけ!!
む、ムカつくっ!!俺より乾の方が良いのかよーーーー!!!
俺がおチビの反応を見て、シャカシャカ動いてる姿をみて、不二がポツリと呟いた。
「……エージ、乾にヤキモチ妬いてるの?」
「…んなっ!?」
図星を指されて思わず変な声を出してしまった………。
「ち、ちがうもん!乾なんかに妬いてないもん!!」
「ふーん」
そう言うと不二は、俺の頬に不意打ちとばかりに軽くキスをしてきた。
「ふ…不二っ!!」
「エージか可愛くてつい…ね?」
悪びれる様子もなく、不二はニッコリと微笑む。
そんな最中、俺とおチビはバッチリ目が合ってしまった。
わっ………さすがに今のは怒られる!!
…と、思ったら…
今度はフイッとそっぽを向かれた。
つ、冷たいっ!!
そして、俺は部活が終わった後もずっとイライラしてた。
もー!!我慢の限界!!
おチビと乾に真相を確かめようと二人の元へ歩み寄った。
つーか、俺じゃなくて乾と帰るなんて…
ありえないんですけど!!
「おチビ、乾、話があるんだけど!」
俺は怒りを隠し切れず、思いっきりむくれた顔で二人に問い詰めた。
「最近、おチビはなんで乾と帰るの?俺より乾の方が好きなのかよー!!」
俺はずっと溜まってた思いをぶちまける。
今俺、泣きそうなのが自分でも分かる。
だって…おチビとずっとずっと一緒にいたいんだもん。
なのにおチビ…なかなか一緒にいてくれない…。
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