僕の天使(WEB拍手SS)

□僕の天使1フォーリンラブ編
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厚い牛乳瓶の底のようなメガネ。
ボサボサの長い髪。
お洒落とは無縁の胡散臭そうな姿。

『危ない機械オタク』

そう周囲が密かに呼ぶのは高校2年のアスラン・ザラ。

彼は自分の研究以外全く興味のない、恋をしたことも彼女居ない歴=自分の年齢の男だった。



そんな彼に恋の天使が突然舞い降りる。



+僕の天使+






「―――ラスティ、これは何だ?」

「あぁ?テレビだよ。知らねーのか?」

16インチの小振りのテレビを指して尋ねるクラスメイトを見て、ラスティは怪訝な顔で答えた。
この男、頭は頗るいいがそれ以外…というかたまに常識的なことでトンチンカンな事を言い出す奴だった。

「テレビは知っているが…こんな小さいの見た事なかったから。」

『どついたろか。』

ラスティは心の中で悪態を付くが、この男の家がかなりの名家で金持ちだと知っている。
「小さいの」という位だ、きっと彼の家ではさぞ大きいテレビしかなく、玩具のようなこんな小さいテレビは見た事がないのだろう。
と、強引に自分を納得させた。
イチイチ目くじらを立てていたらコイツとは付き合っていけない。

「そっすか…お前ん家のテレビはどれだけデカイんだっつーの!」

「そうだな…この壁一面くらいか?」

「……」

冗談を言っているようには見えない。
まずコイツが冗談など気の効いたことなど言う筈がない。

ラスティの住むアパートの壁はラスティが両手を広げて3人分はあるほどの幅だ。
この壁全部テレビの画面だと?

はぁ〜〜


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