神子

□2章 神子
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『』は日本語になります。




『フフフ、あたしが神子だと勘違いしたバカな人たち…これからあたしのためにちゃんと働いてもらわないとね…』

 醜く笑みを浮かべるとマリサがいれた紅茶をのんだ。

 マリサには玲羅の顔は角度的に見えず、日本語で呟いていたため、玲羅の思惑には気づいてはいなかった。

「レイラ様…こちらの焼き菓子はフィラといいまして、この国の名産物なんです」

 それはマフィンのような形をしていたが、色が茶色ではなくブルーや黄色など様々な色が混じっており、なんとも不思議なものだった。

 日本では見たことの無いお菓子なため、手に取るのをためらったが、口に入れてみるとほのかな甘味が口の中に広がり、溶けるというような感触だった。

「……おいしい……」

 久しぶりに食べ物をおいしいと思ったわ…

 素直に、そう述べるとマリサは嬉しそうに微笑んだ。

「これ、実はサラ様からいただいたのです」

「…サラって瑠璃ちゃんの侍女の?」

「はい…あっすいません!私の配慮不足でしたっ」

 玲羅が瑠璃にいじめられていると思っているマリサは自分の落ち度に気がつき頭を下げた。

「…うんん…気にしないで…私は平気だよ?サラさんてお菓子作りが上手なのね」

 笑みを顔に貼り付けそういうと、マリサは安堵し、説明を始めた。




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