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知りたくなかった
→こんな感情

また妙はそう思った。
胸の奥が焦げ付いてしまいそうな苦しみと痛みを感じる度にそれは幾度となく繰り返えされる思考


「女性に笑いかけてる暇があったら仕事しなさいよ…!」


妙は内に溜る鬱憤を晴らすかのように言葉を紡ぐ。
完全な独り言である為に応えはなかった。
重い静寂が細い身体を包み込む。


「税金の…税金の無駄だわ……!!」


本当は妙もわかっていた。
それが仕事の一環である事に――…
けれど、


「…莫迦ゴリラ……!」


けれど、素直に自分の中に渦巻く気持ちを直視したくなくて。今日もいつものように泣きそうな顔で悪態をついたのだった。



バトン


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