記憶の欠片
□5話 心に眠るモノ
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ラオマは闇の中にいた。
(ここは…?)
体が重くて動かない。
(死んだのか…俺……)
何か聞こえる。
「我が主よ」
(あ…るじ…?)
「目を開け我が主よ」
(誰だ…?)
「汝に忠誠を誓う者だ」
ラオマは目を開く。
そこは心庫だった。
「誰なんだ?」
ラオマは未だ視界に入って来ない相手に問う。
「我等を忘れたか?主よ」
「忘れるも何も姿を見ないと何とも言えないな…」
そう言うとラオマの目前に2本の剣が現れた。
「さあ、今こそ我等の出番だ」
声が響き、2本の剣がラオマの左右の手に触れる。
それと同時に眩い光がラオマを包み、視界を染める。