story
□拍手-猫マルス-
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飼う
帰ったら着せる服が無いので仕方なく自分のワイシャツを着せた。
当たり前だがぶかぶか。
トランクスもはかせようとしたがずり落ち無意味だった。
青い猫はずっと大人しく、何をしても抵抗しなかった。ただ不思議そうに俺を見る。
「お前、どこから来た。その耳は親の趣味か?」
「にゃーん」
また、鳴きマネをし、耳をぴくぴく動かした。
…動かした?
「本物?」
「にゃあ」
そうだよとでもいうかのように小さく鳴いた。
「お前…変なヤツだな。言葉も喋れなくては親も家も探せん。暫く家で飼うか。」