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□大好きな君
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チャイムが鳴りお昼休みの時間を告げた。
手早く教科書やノートを机に仕舞い、鞄の中からお弁当を取り出すとタイミング良く獄寺君と山本が話しかけて来る。
「十代目、屋上に行きましょう」
「腹減ったのな!」
談笑しながら教室から出ようとしてふと視界の端に映ったのは、黒川と楽しそうに会話する京子ちゃんの姿
ふんわりとした笑みが可愛くて見取れてたら、おもいっきり教室の扉に頭をぶつけてしまった。
クラスメートからの嘲笑が沸き起こる。
恥ずかしくて急いで、その場を後にした。
「大丈夫っすか、十代目?」
「うん、割りとね」
少しヒリヒリする額を押さえながら曖昧に微笑み。
さっきの事…きっと京子ちゃんも見てたんだろうな…恥ずかしい
おかずを口に運びながら二度と無いようにしないと、と決意する。
京子ちゃんに、あまり格好の悪い所は見せたくない
「それにして、アレだな…」
「?」
「ツナって本当に笹川が好きなんだな」
「ぶっ」
山本の爆弾発言に噎せてしまった。