特殊小説

□聖なる日に――綱雲♀
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それはお互いにとっても、まったくの予想外だった。


綱吉が、並盛中最強の風紀委員長である雲雀に


雲雀が、草食動物でダメツナと称される綱吉に


――恋に落ちてしまった


何がどういうきっかけで二人が惚れたのかも分からないが


ともかく二人は互いに思いを告げあい、晴れて恋人同士という関係にいたったのだった。


そんな二人が、付き合って初めてのクリスマスを迎えようとしていた。


赤と緑、お決まりのクリスマスカラーに彩られた街を歩く綱吉


その両手には、リボーンやビアンキに頼まれた買い物がある。


まあ、ようするにパシリをさせられているのだ。


「はぁ、まったく自分達で行けよな」


小言を口にしながら、街を歩く綱吉の元に、チリンチリンと賑やかな鈴の音が届いた。


綱吉が視線を向けると、ベルを持ちハッピを着た男の人がニコニコと声高らかに叫んでいた。


「さあ、クリスマスの特別福引きだよ!!皆、寄ってて頂戴!!」


そう言えばと思い、服のポケットを探る。


と、少々皺皺になった福引き券が三枚程出て来た。


先程、買い物をした時に貰った物だ。


どうせリボーン達に渡しても突き返されるだけだと思い、綱吉は福引きをする事にした。


「すいません、福引きを…」


「お、3回ですね。さあお兄さん、引いちゃって!」


妙にテンションの高い男の人に促されるようにして、福引きを回す。


一度目は、コロンと白い玉


「残念〜!ティシュ一つ」


二度目も、白い玉


まあ、当たる訳がないよなと思いながら綱吉が三度目に回すと


今度は綺麗な真っ赤な玉


「大当り!二等賞品だよ!!」


まさかの当たりに驚いた綱吉だが、その賞品の内容にまた驚愕した。



      
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