２
□ストレス解消法！
1ﾍﾟｰｼﾞ/3ﾍﾟｰｼﾞ
ヴァリアー家 居間
「うﾞぉﾞーい……」
溜め息なのかよく分からない声を出すスクアーロ
その視線はどこか遠くの所にある
何時もしっかり者の彼にしては珍しい光景だ
「あら？スクアーロどうしたの」
フリルのエプロンに身を包んだ、ルッスーリアが心配そうにスクアーロに声をかけた。
そんなルッスーリアの問いも聞こえていないのか、ボッーとした表情を浮かべる。
「スクちゃん？スクアーロ！！」
何度目かの呼びかけでスクアーロは、ハッとしたようにルッスーリアを見る
「あ！？なんだぁ、ルッスーリアか」
「ルッスーリアじゃなくて、お母さんでしょ！！」
「誰が呼ぶか！！」
落ち込んでいてもツッコミだけは忘れない
というか彼にとって日課となっているだけなのだが
ルッスーリアはちゃぶ台に煎れたてのお茶が入った湯飲みを二つ置いた。
「で？何か悩みでもあるの？」
「あ…ああ」
はぁと重々しい溜め息を吐く
「うﾞぉﾞーい、最近…抜け毛が……増えたんだぁ」
「そう言えばそうね」
最近のスクアーロの様子を思い出し呟く
毎朝、洗面所で丁寧にブラッシングするスクアーロの姿が見られるのだが
彼が仕度を終えた後に洗面所へ行くと、よく銀の髪が落ちていたり
年の割りには、抜け毛が激しい
「ストレスじゃない？」
「やっぱり、そう思うか……」
思い出されるは、悪夢と呼べる程酷いスクアーロの扱い
XANXUSに頭を殴られる…
XANXUSに花瓶をぶつけられる…
ベルフェゴールに髪を引っ張られる…
マーモンに恐喝される…
「貴方…馬鹿にされまくりね」
「言うな…；」
自覚があるだけに泣きたかった。
「どうすればいい！？」
「そうね〜、幾つかあるけど……試してみる？」
「や、やるぞ！！」