蒼 いClap


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お礼SS・もしもうちの子がAなショップに行ったら(下ネタ注意)


『キミに逢いたい』編

「うっ…これは」
拓磨は顔を強張らせたが、ほんのりだが確実に朱に染まっていた。
「なあにはーさん、もしかして初めて?」
「初めてって、莉那は来たことあるのかよ」
「あたしも初めてよ。通販派だもの」
買うのかよ…と拓磨は苦笑した。
莉那はおっぱいおっぱいと目を輝かせて奥の女性同士のAVコーナーへとそそくさと進んでいく。それを止めるものは誰もいなかった。

周りを見ると棚にはところせましと卑猥なタイトルのDVDが並べられ、ギラギラと目を焼いた。
「睦樹先輩…その、何見ているんですか」
「何って、男子高校生が【ピー】で【ピー】されて【ピー】する──」
「先輩、もういいです」
やたら写真が茶色のパッケージだったことは見なかったことにしよう。

「羽鳥くん、あれ何?」
こんなところにつれてきてしまって本当に申し訳なく思っていたが、希咲が何かに興味を持ったようだ。
これで希咲が変な性癖に目覚めたらどうしてくれるんだ莉那、言い出しっぺが責任とれ……いや、あいつなら体で責任を果たすとか言い出しそうだ。
「ん、どれ?」
希咲の視線の先に目をやると──
「桜井さん、今すぐ帰ろう。まだ引き返せる」
「えっ? えっ?」
「おっ、桜井ちゃんいいの見つけたね。拓磨、今度これ使ってみよ──」
「死ね、変態先輩」
楔を手に構えたとき、
「きーみーたーちー? なーにしてるんですか?」
鬼の形相で現れたのは
「げっ」
「あっ、かおかお。お買い物?」
「お買い物? じゃないですよね正木さん。ここは未成年立ち入り禁止ですよ?」
現場運用主任の飯田馨であった。
店内に3人(希咲除く)の断末魔が響いたのは店員だけが知っている。



「んで4人を叱っていておつかいできなかったんだ」
僕はダブルベッドで隣に横たわるケラケラと笑う夫に、むくれた顔をプニプニ押されて弄ばれていた。
「別に買えなくてよかっただろ、あんなもの」
手を振り払って布団を頭まで被る。
何が『お使いプレイ』だ。あんなところまで、その、ディルドとローションを買いに行かせて。恥ずかしくないと言えば嘘になるけれど、もういい歳したおっさん(27)なのだからそれぐらいで興奮したりしないだろうに。
「まだ怒ってる?」
愛しい人は布団にもぐって馨の上に乗り、優しく頬を撫でた。
「最初から…怒ってなどいない」
「それはよかった」
揶揄するように笑うと服のなかに手を滑り込ませた。
今夜はきっと寝かせて貰えないな、と馨は諦めと同時に期待したのだった。


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