fluctuat nec mergitur

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 暗殺チームにも入団試験があるらしく、まぁ取り敢えず合格した僕『ソリオーラ』はアジトに戻って来た。
「…戻ったよ」
ただいま、何て馴れ馴れしく言えなソリオーラは無難なことを言って壁に寄っ掛かった。
まだ親しむことは出来ず、椅子に座るのも躊躇ってしまう。
すると部屋にいたリーダーことリゾットが
「合格か?」
と聞いてきた。
「合格」
「そうか、そう言えばお前、靴は無いのか?」
「無いよ」
「じゃあ歓迎会が出来ない代わりに服を買いに行こう」
ソリオーラはリゾットを見て笑った。
「本当?」
かなり単純な性格をしているようだがディ・モールト嬉しそうな顔をしていて、リゾットは頷き、部屋を見渡す。
任務に出ている人がいるため全員は揃ってない。
「…ホルマジオとイルーゾォが帰って来たら行こう」
「わー嬉しい!ありがとーリーダー!」
「俺も行くの?」
すると背後からメローネが問いかけた。
「歓迎会する金が無くて、これくらいしかしてやれないからせめて皆で行ってやった方が慣れるだろ」
「わぁリーダー優しい」
「じゃー俺が選んでやるよ!」
「止めとけ」
ギアッチョが冷ややかに言って反論し出すメローネ。
ほのぼのとした空気にソリオーラは違和感を覚えつつ安心した
すると目に止まったのはリゾットの頭。
不思議な飾りがぶら下がった帽子を被っている。
「リーダー、ちょっと歩くの止めて」
どうしてもやりたい。心がウズウズしてしまい、ソリオーラは不審な顔をして、その場に立ち止まったリゾットに近づき
「あははは。ふりこじゃーん」
飾りを手で弾き、ケタケタと笑った。
「やっぱりやりたくなるよなぁ」
メローネがのる。
「ペッシはプロシュート廃だけどソリオーラはリゾット廃なのかな?」
ジェラートとソルベも遊びだす。
「おいテメー等やめろよ」
「兄貴待って!」
とか言いながら結局来るプロシュートとペッシ。
何時の間にか彼の周りには人集りが出来てしまった。
それを静かに見守るギアッチョ。
後にメタリカをされたのは暫くあとのこと。
 
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